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センスも性能の一部だと自認していた、GB250クラブマン。デビューして6年もの間。自己をひたすら磨き続けてきた、彼。その質感、その音質、その鼓動。そして何よりもその走り。しかしそれ以上に、五感をフルに使い味わって欲しいのが、彼が持つセンスの良さだ。カラダに馴染むとか、いつも傍らに置いておきたいとか。流行を超越した個性とでも言おうか。例えばひと目で違いがわかる、今度のスタイリング。洒落たジャケットを羽織って跨がれば、あまりにも絵になりすぎるだろうか。フューエルタンクからシート、テールまでのラインを滑らかな曲線と面使いで大人のイメージに描いたことで、シックでスタンダードな趣に。タンクやシート形状は、マン・マシンの一体感を生むデザインアプローチを心掛け、タンクはよりニーグリップがしやすくライディングポジションの自由度が増した。スリムにしながらも従来のガソリン容量はキープする。すべてを向上したうえで、クラスを超えたボリューム感と個性豊かな表情を、彼は魅せてくれる。新色「スパークリング・シルバーメタリック」の艶やかな塗装。刻々と動く太陽の光線を浴び、GB250は微妙にその印象を変えていく。またリアカウルには、キー操作によるシートのワンタッチ脱着で使用できる「小物入れ」が隠されている。さて味わいの領域で勝負する、シングル・スポーツ。GB250の出色な空冷RFVCエンジンと大口径φ38mmキャブレターの組合せは、もちろんその軽快さとパワフルな走り味を満喫できる。低回転では、単気筒の息づかいとでもいうべき吸入・圧縮・爆発・排気の「単」のドラマを。そして中回転からのクリアーで心地よい吹け上がりは、どこまでも伸びるようなパワーの醍醐味を体感させてくれる。そのトルクフルな走り味を、よりワイドレンジで実現しているのが、バルブ系慣性重量の軽減を図るバレルタイプ(樽型)バルブスプリングや、ピストンピン及びコンロッド小端部を軽量化した、テーパーコンロッドなどのメカ。大容量エアクリーナーや2into1マフラーの吸排気系も、GB250のシングルフィールをサポートしている。また足回りについては、トータルで走りのレベルを上げるというコンセプトのもとに、2ポットキャリパーの剛性をアップ。より効果的でシャープな制動力をモノにした。またブレーキレバーは、エンド部を手前に近づけ、タッチフィーリングの向上が図られた。GB250クラブマン。彼のクオリティを語るもう一つのポイントが虚飾を排した丹念な造り込みと、その機能性である。●クロームメッキを施し、質感を向上させたチェンジ&ブレーキペダル。●高質感のホイールハブとポリッシュド・アルミリムを採用した、前後18インチホイール。●丸型大径ハロゲンヘッドライトとのコンビネーションが魅力的な小型ウインカー。●4種の表示灯が内蔵された、シンプルな2眼メーター。●メインスタンド掛けがしやすい、左右独立リアグリップパイプ(使いやすいフックを装備)。●補水の手間がかからないMF(メンテナンスフリー)バッテリー。●シート右側のサブ・ヘルメットホルダーの追加など。乗り手のハートをくすぐる各パーツに出逢える。New GB250クラブマン。快適なテイスティ・スポーツの世界へとあなたを誘う。