WEB埼玉
2002年8月29日(木)

「世界の地雷」は今…
中高生らが平和企画展 さいたま

 さいたま市中尾のプラザイーストでこのほど開催された平和を考える企画展「世界に目を向けよう〜今、私たちにできること」(実行委員会主催)で、紛争で世界各地に放置された地雷による被害の実態などを学んだ市内の中、高校生らが手作りの紙芝居を作って来場者に平和を訴えた。

 企画展は、市立東浦和中学校の生徒有志や同校卒業生が一九九三年以来、「身近な生活と世界とのかかわりを考えよう」と毎年取り組んできた。今年は市立大原中学校の生徒や卒業生も加わった。

 例年、使用済み切手やテレホンカードを収集しカンボジアなどに送る国際支援に取り組み、絵や手紙、折り紙などを通じてフィリピン、ネパールなど同年代の子どもたちと交流を続けて来た。

 実行委員は毎月定期的に集まり、平和問題を学習している。今年の企画を話し合う中で、「世界の地雷」を取り上げることになった。

 「正確な情報、資料を通じて、正確な理解を」と、資料はユニセフから取り寄せ、実際の地雷と同じ大きさのレプリカを借りて展示した。また、地雷による被害を訴える絵本を基に四本の紙芝居を作成、来場した小学生らに読み聞かせる取り組みも加えた。

 紙芝居を担当した東中学校三年の野津由加利さんと、同中卒業生で高校一年の河野優子さんは、「紙芝居を見聞きした子どもたちが、分かったと言ってくれるのが一番うれしい」と話していた。

Copyright 2002 The Saitama Shimbun